世界最古の下着はいつ頃のどんなもの? 下着の歴史文化【世界史編】
前回まで日本の男性下着の歴史についてを書いてきましたが、今回は世界にも目を向け、いろいろ調べてみました。
あなたはどこまでご存知でしょうか?
最も古い下着は古代エジプト文明
最も古い下着は、古代エジプトにまで遡ります。
古代エジプト人は綿や亜麻で作られた「シェンティエ」と呼ばれる布を腰に巻き、革のベルトで固定し、股間に垂れ布をあてがっていたとのこと。
つまり、日本の「ふんどし」と同じようなものですね。
紀元前2700~2200年頃には下着と上着の区別もはっきりしておらず、男女も階級も関係なくほとんどシェンティのみで過ごしていたそうです。
しかし、文明が進化し、さまざまな民族との交流を重ねるうちに、上流階級はシェンティを履いた上から数枚の衣服を重ね着するようになっていきました。
日本が一般庶民が下着を身に着けだしたのが江戸時代と考えると、エジプト文明は衣服も当初から高い文明を築いていたことが伺い知れます。
ヨーロッパでは15世紀頃にはボクサーブリーフが存在していた!?
中世ヨーロッパでは、膝下まで丈のあるシャツを着て、シャツの腰から下の部分をズボンの中で巻き付けて下着の代用としていたそうです。
しかし、15世紀頃から、柔らかな綿の布を下半身に巻き付けて、ヒモで腰と太ももに固定する「ブレー」と呼ばれるスタイルが男女問わず一般的なものとなりました。
ブレーには、男性がわざわざ布を解かなくても用を足せるようにボタンやヒモで留められる「窓」も設けられており、当初膝下まであった丈は時代が進むにつれて短くなっていき、現在のボクサーブリーフのような形に変化していったようです。
窓までこの時点で作られているところがヨーロッパのおしゃれさを感じさせてくれます。
こんな流行もあったらしい
14世紀からは股間の部分にパッドなどを詰める「コッドピース」なるものが流行していたそうです。
コッドピースとは男性器を隠すよりもむしろ、性的エネルギーの象徴として男性器を強調する意味合いが強かったといわれているもので、実際に神聖ローマ帝国の皇帝だったカール五世の肖像画には、コッドピースをつけているために股間が大きく強調されている様子が描かれています(検索すると画像が簡単に見つかりますので、興味ある方是非見てみてください)。
昔の方が表現がストレートなのがとても伝わりますね。
まとめ
いろいろな進化を遂げている下着ですが、「腰で固定して垂れ下げる」ものから「下半身に密着して支える」というものへと大きな変化を遂げた一方、20世紀以降の下着の歴史は合成繊維の歴史と言われています。
1930年頃から天然ゴムが素材として使われるようになってから現代のような伸縮性のある下着が増え、さらに1938年に合成繊維であるナイロンが発明され、軽量で洗濯のしやすい下着が誕生。
1945年には、現代にも見られるような男性用ブリーフやトランクスが登場したということでした。
下着ひとつでその日の気分も変わります。
ひと昔とは比較にならないぐらい様々な選択肢がある今の環境に感謝しつつ、ぜひ自分にとってのお気に入りの一枚を見つけてくださいね。
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趣味:スポーツ観戦(メインはモータースポーツ全般、プロ野球、スキージャンプ)
最近は息子と虫捕り、キャンプに行って焚き火を眺めることにハマってます!
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