【補聴器】よくある質問「テレビの音が聞きづらいのはなぜ?」

眼鏡店の店舗に立っている際に補聴器を使用されているお客様からいただくお声に「テレビの音が聞きづらい」というものがあります。

実際、日本補聴器工業会が主体となって行った調査報告「Japan Trak 2018」によると、「より良い聞き取りを最も必要とする場面はどれですか?」との質問に対し、会話に次いで多かったのが「テレビ鑑賞」となっています。

ひとりの人が常に同じトーンとテンポで話されるニュース番組よりも、声の高さも話すスピードも異なる様々な人が登場するような番組の場合、聞き取りの困難度はさらに高くなると思われます。

そこで今回はテレビの聞き取りづらさの原因と解決方法について、ご紹介します。

聞き取りの状況について

Japan Trak 2018の調査によると、テレビ視聴の際の聞き取り満足度は片耳装用の場合で32%、両耳装用51%となっています。

両耳装用にすることで聞き取りの満足度は向上しており、聞き取りやすさの効果が表れているといえます。

ただ、改善を実感していただけるものの、まだ二人に一人の方が不満を抱いていることが読み取れます。

日本の場合、まだまだ片耳装用の方が多いため、よりそうしたお声を店で聞く機会も多くなるのではないかと思います。

両耳装用が少ないのは価格面でのハードルが高いこともあるかとは思いますが、両耳を塞いでしまうことへの心理的な抵抗感もあるのではないでしょうか。

不満が解消されない理由

それでは、なぜ補聴器をつけても不満が解消されないのでしょうか。

基本的に補聴器のフィッティングはテーブル越しの1対1の会話をベースに行っていますが、離れたテレビはその対極にあるといっても過言ではありません。

主訴としても、遠く離れた音よりは近くの会話をしっかり聞き取りたいという方が多いかと思います。

一般的にテレビの場合、

  1. 3m以上離れている
  2. 家族の音量が小さい
    →家族に音量を合わせるとご自身にはとても小さい
  3. 周囲の物音が邪魔
    →お皿を洗う音やお孫さんのはしゃぐ声などでテレビの音が遮られる
  4. スピーカーがこちらを向いていない
    →テレビのスピーカーは後ろや横向きについているものも多く、結果として反響音がそもそも多くなる
  5. 音がかぶさる
    →テレビの声に効果音や音楽などが被って聞き取りにくい

といったことが要因として考えられますが、上記のうち1~4がなぜ起きるのかと言えば、「音波」で聞いているためです。

遠くなったり音量が小さかったり周りの物音や反響音がどんどん割り込んでくることで聞きづらくなるのです。

解決策は?

一番の解決策は、Bluetooth(ブルートゥース)で補聴器に直接音を飛ばすことです。

そうすれば、音質もよく音量感も十分感じられ、余計な音の割り込みもなくなります。

Bluetooth(ブルートゥース)で飛ばす方法

シグニア補聴器の場合

ストリームラインTVを使います。

ストリームラインTVを使用することで、テレビの音声を補聴器に直接届けることができます。アプリを使用して、ストリーミングを開始してボリュームを調整することもできます。(※Bluetooth搭載補聴器に対応)

完全自動操作でドルビーデジタルサウンドの音声を直接使用している補聴器に届けます。

ご家族の中に補聴器の利用者が複数名いる場合でも「ご家族とテレビを楽しむ」ことができます。対応している複数のシグニア補聴器(ペア)に対して同時に直接ストリーミングすることができます。

スマートフォンアプリ使用すれば、補聴器を操作することなく、テレビのストリーミングの開始や一時停止、音量調節を簡単に行うことができます。

シグニアが提供する他のストリーミング技術との互換性があるため、テレビを見ている時にも通話を受けることができます。この場合、テレビのストリーミングが自動的に一時停止されます。

※詳細はこちらから(シグニアホームページに移動します)

リサウンド補聴器の場合

TVユナイトⅡを使います。

TVユナイトⅡは、補聴器を7メートル*の範囲内であればワイヤレスヘッドホンのように使えます。(* 直線見通し距離)

TVユナイトⅡを使用すると、ご家族やお友達と一緒にテレビを見て楽しむことができます。

テレビから鮮明な音声を補聴器に直接送信できるので、一語一語を理解できるようになります。 一方、周りが聞いている音量はそのままなので、お友人やご家族は、快適な音量で聴くことができます。

リサウンドのスマート補聴器は全て、TVユナイトⅡと互換性があり、ステレオやパソコンにも使用できます。

TVユナイトⅡはワイヤレスアクセサリーやアプリを使った拡張システムの一部で、リサウンドのスマート補聴器の機能を強化します。

リモコンユナイトⅡまたはコントロールアプリを使えば、テレビの音量と補聴器の音量を個別に調節できます。

携帯ユナイトⅡをお使いになれば、テレビを見ていても電話を知らせてくれるので、電話に出るか、出ないかをお選びいただけます。

※詳細はこちらから(リサウンドホームページに移動します)

まとめ

いかがでしたか?

テレビの音は、ご家族内で聴力に差がある場合には音量が大きすぎたり小さすぎたりしますし、集合住宅などでは最悪ご近所とのトラブルにもなりかねません。

今や補聴器はワイヤレスヘッドホン・イヤホンのように使用できる時代になりました。

ご紹介したアイテムを上手に利用して、ご家族・ご友人と同じ場所で楽しみを共有して素敵な時間を過ごしてくださいね。

〈データ/グラフ引用元:Japan Trak 2018 調査報告-日本補聴器工業会

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投稿者プロフィール

たけむら
たけむら
メガネ屋でもありパンツ屋でもあり・・・。
SS級認定眼鏡士として、「メガネプラザ」「グラスヒュッテ」というメガネ屋の売場にも立ってます。
只今肉体改造計画中。痩せてく一方の体を健康的に大きくする良い方法があれば是非教えてください!